動画制作の依頼で後悔しないために|注意点と準備を徹底解説
- 株式会社CROSS BEE VISION
- 7月23日
- 読了時間: 15分

▶︎1. 動画制作を依頼する前に確認すべきポイント

1.1 動画制作を依頼する目的を明確にする
動画制作を外部に依頼する際、まず最初にやるべきなのが「何のために動画を作るのか」を明確にすることです。ここをあいまいにしたまま進めてしまうと、完成した動画が期待した効果を発揮できないことも。
たとえば、「商品PR」「採用活動」「ブランディング」など、目的によって動画の構成や演出は大きく異なります。目的がズレていると、ターゲットにも響かず、せっかくの制作費が無駄になってしまいます。
よくある失敗例はこちらです。
目的が複数混ざっていて焦点がぼやける
→「採用にも使いたいし、商品紹介も入れたい」と詰め込みすぎて、結果としてどちらの印象も薄くなる。
社内で目的の共有ができていない
→「上司はブランディング重視」「現場は採用強化」と意見がバラバラで、制作会社とのやり取りが混乱する。
成果指標が定まっていない
→「とにかく良い動画を作りたい」と依頼しても、納品後に何をもって成功とするかが測れない。
こうした失敗を避けるためにおすすめなのが、以下のような目的設定シートを作ることです。
動画の目的(例:採用強化/新製品PR)
主なターゲット(例:20代前半の求職者)
期待する成果(例:採用ページの応募率20%アップ)
想定する公開媒体(例:YouTube/企業サイト)
これらを事前に整理しておけば、制作会社とのやり取りもスムーズになり、方向性のズレを防げます。
忙しい業務の合間に動画を作ることになると、「とりあえず依頼してから考えよう」となりがちですが、最初のこの段階が動画の成否を大きく左右します。しっかり準備して臨みましょう。
1.2 動画の種類と目的に合った依頼先の選び方
動画制作を依頼する際、もうひとつ大事なのが「どんな動画を、誰に向けて届けたいか」を明確にし、それに合った依頼先を選ぶことです。制作会社ごとに得意なジャンルや制作体制が異なるため、相性を間違えると仕上がりに満足できないことも。
動画にはさまざまな種類があります。主なジャンルをまとめると以下の通りです。
商品・サービス紹介動画:機能や魅力をわかりやすく伝える
採用動画:社風や働く人のリアルな姿を見せる
企業ブランディング動画:企業のビジョンや理念を映像で表現
マニュアル・教育動画:業務手順や研修内容を整理
イベント・展示会用動画:短時間で注目を集める演出が必要
こんな失敗が多いです。
制作実績だけで選んでしまう
→「かっこいい映像だったから」と採用動画の実績を見て依頼したら、実はブランディング系に特化した会社だった。
価格だけで判断してしまう
→安さだけで選んだ結果、ヒアリングが浅く、思っていた仕上がりにならなかった。
目的に対する理解力が低い会社に依頼してしまう
→「商品の特徴がよく伝わらない」など、構成や演出の提案が薄いケース。
こうしたミスマッチを防ぐために、依頼前に次のポイントをチェックしましょう。
どのジャンルの動画を得意としているか
過去の実績に似た用途の動画があるか
企画提案力やヒアリングの深さはどうか
納品後の活用提案や改善サポートがあるか
たとえば、採用動画を作るなら「求職者心理に強い会社」、商品紹介なら「セールスポイントの見せ方に慣れている会社」を選ぶことが重要です。
目的に合った制作会社を選ぶことで、完成した動画の成果が何倍も変わってきます。
▶︎2. 動画制作依頼でよくある失敗と注意点

2.1 スケジュールの認識違いで納期が遅れる
動画制作で最もよくあるトラブルのひとつが「納期の遅れ」です。 多くの場合、制作会社と発注側の間でスケジュールに対する認識がズレていることが原因になります。
よくある失敗はこんなケースです。
「発注=すぐ制作開始」と誤解している
→実際はヒアリングや構成案作成、スケジュール調整などが必要で、すぐに撮影・編集には入れません。
社内の確認フローが遅くなる
→動画の構成案や仮編集映像のチェックを担当者レベルで止めてしまい、社内決裁に時間がかかってしまう。
修正依頼が後から追加される
→構成が確定してから「やっぱりナレーションを変えたい」「シーンを追加したい」といった変更が増えると、工程全体に影響が出ます。
とくに企業や団体の場合、制作に関わる人数が多くなるほど、意思決定のスピードが落ちる傾向があります。
スムーズに進めるための対策はこちらです。
事前に制作スケジュールをもらい、工程と所要時間を共有する
社内で確認・決裁フローを事前に明確にしておく
修正回数や締切日を契約前に取り決めておく
余裕をもった納期設定にする(希望納期の2週間前を目安に)
たとえば、「来月の展示会で流す動画を作りたい」と思っても、逆算すると最低でも3〜4週間は必要です。企画・構成に1週間、撮影に1〜2日、編集と修正に2週間は見ておくと安心です。
「ギリギリで依頼して間に合わない」は本当によくある失敗なので、納期には常に余裕を持たせましょう。
2.2 予算オーバーになる原因と対策
動画制作を依頼するうえで、想定外に予算が膨らんでしまうトラブルも非常に多く見られます。 最初は「このくらいで収まるだろう」と思っていたのに、最終的に大幅に超えてしまうケースは少なくありません。
よくある予算オーバーの原因はこちらです。
見積もりに含まれない費用が後から発生する
→ナレーション収録、特殊撮影、スタジオレンタル、BGM使用料などが別料金になる場合があります。
修正回数や対応範囲の認識違い
→「2回まで修正無料」と契約に書かれていたのに、3回目以降は追加費用がかかってしまう。
撮影スケジュールの延長・変更
→天候不良や立ち会い調整で撮影が延びた場合、スタッフの拘束費用や機材追加料金が発生することも。
こうした問題を防ぐには、初回見積もりの内訳をしっかり確認することが重要です。
確認すべきポイントをまとめると、以下の通りです。
企画・構成費が含まれているか
撮影日数とスタッフ数が明記されているか
編集回数の上限と追加費用の条件
ナレーションやBGM使用料の有無
交通費や機材費などの実費項目
また、「初回見積もり=最終金額」ではないことも頭に入れておきましょう。企画内容が途中で変われば、当然費用も変動します。
そのためには…
最初に企画内容を固めてから見積もりを出してもらう
「予算は◯万円まで」と事前に上限を伝える
契約時に追加費用が発生する条件を明文化しておく
この3点を押さえておけば、制作中に「そんな話聞いていない」といったトラブルを避けられます。
費用面での安心感があれば、制作過程にも集中できます。最初の段階で不明点は必ず確認しておきましょう。
2.3 伝えたい内容がぼやける理由と解決策
動画を完成させたものの、「何を伝えたい動画なのか分かりづらい」という声を受けてしまうことがあります。 これは、伝えたいメッセージがぼやけてしまったことが原因です。
特に企業や団体の動画では、「あれも入れたい、これも見せたい」と盛り込みすぎてしまい、結果として印象が薄れてしまうことがよくあります。
主な原因はこちらです。
目的が曖昧なまま制作を進めた
→採用向けなのかブランディングなのか定まっておらず、構成も迷走する。
関係者の意見を全て取り入れてしまった
→上司、広報、現場など、全員の要望を盛り込んだ結果、焦点がズレてしまう。
構成・シナリオの設計段階での詰めが甘い
→「撮影すれば何とかなる」と安易に進めてしまい、編集段階で軌道修正できなくなる。
こうした状況を防ぐためには、制作前の設計(プリプロダクション)段階をしっかり行うことが大事です。
以下のような方法を取り入れると効果的です。
伝えたいメッセージは1本につき1テーマに絞る
→採用動画なら「どんな人が働いているか」に絞る、など焦点を明確に。
関係者を集めて方向性を統一するミーティングを行う
→意見を整理し、制作会社にも統一見解で伝える。
構成案(絵コンテ)を確認しながら客観的にチェックする
→「この動画を初めて見る人に、何が伝わるか」を基準に考える。
伝える内容が明確だと、動画全体の構成・演出も引き締まり、視聴者にとっても分かりやすい映像になります。
「誰に、何を、どう伝えるか」——この3点を常に意識することで、伝わる動画に仕上がります。
▶︎3. 動画制作会社とのやり取りでの注意点

3.1 企画段階でのすり合わせ不足
動画制作で「思っていたものと違った…」という失敗は、企画段階でのすり合わせ不足が大きな原因です。 とくに外注先との認識がズレたまま撮影や編集に進んでしまうと、修正も大がかりになり、時間もコストもかさみます。
こんなすれ違いがよくあります。
依頼側が完成イメージをうまく言語化できていない
→「スタイリッシュな感じで」といった抽象的な指示では、制作側も具体的な演出方針を立てられません。
参考動画を共有していない
→イメージに近い他社の動画などを見せないと、ビジュアルやテンポ感のすれ違いが生まれやすくなります。
構成案の確認が曖昧なまま進んでしまう
→撮影直前に「こんな流れだと思ってなかった」と気づいても、修正が間に合わないことも。
これを防ぐには、「構成と演出のすり合わせを丁寧に行うこと」がなにより重要です。
対策としては以下のような方法がおすすめです。
参考動画を必ず複数提示する(好みのテイスト/構成/ナレーションなど)
絵コンテ(ビデオコンテ)や構成案を元に口頭+書面で確認を行う
イメージを言語化する際は「シンプル」「誠実」「インパクト重視」などの軸を定める
また、撮影前に一度、制作会社と「この構成で進めた場合の完成イメージ」を共有しておくと、完成後のズレが起きにくくなります。
最初のすり合わせを丁寧に行うことで、完成動画のクオリティも格段に上がります。制作初期こそ慎重に進めるのがカギです。
3.2 修正回数や対応範囲の確認を忘れる
動画制作を依頼する際に見落とされがちなのが、修正に関する取り決めです。 「思ったより対応してもらえなかった」「追加料金がかかった」といったトラブルの多くは、修正回数やその範囲の確認不足に起因します。
ありがちな失敗は以下の通りです。
修正は無制限だと勘違いしていた
→「気軽に何度でも修正してもらえる」と思っていたら、回数制限があり、超過分に追加費用が発生。
どの段階で修正できるかを把握していなかった
→「ナレーションを差し替えたい」と後から伝えたが、すでに編集が完了していて修正対応不可だった。
修正の範囲が曖昧だった
→「色味だけ直してほしい」と頼んだつもりが、演出変更と捉えられて追加費用に。
このようなトラブルを防ぐには、契約前に以下の点を必ず確認しておくことが大事です。
修正対応は何回まで無料なのか
どのフェーズまでなら修正可能なのか(構成案/仮編集/最終納品前)
修正内容の定義(誤字修正・色補正は無料、演出変更は有料など)
修正依頼の受付方法(メール/チャット/打ち合わせ)
さらに、修正指示を出す際には「どこをどう変えてほしいか」を具体的に伝えることがポイントです。
例:
「3分20秒〜3分35秒のシーン、ナレーションの語尾をもっとやわらかく」
「BGMの音量を今より20%下げて、ナレーションを際立たせたい」
修正対応に時間がかかると、スケジュール全体が後ろ倒しになるため、対応ルールを事前に共有しておくことが非常に重要です。
「あとで直せばいい」は通用しません。修正ルールは契約前に明確にしておくのが安心です。
3.3 著作権・使用権に関する認識のズレ
動画制作を依頼する際、意外と見落とされがちなのが「著作権」や「使用権」の取り扱いです。 納品された動画を自由に使えると思っていたら、あとでトラブルになってしまった…というケースも少なくありません。
よくあるズレはこんなものです。
納品物の全権利がもらえると思っていた
→「納品されたから自由に編集して使える」と思っていたが、編集データの権利は制作会社側に残っていた。
ナレーションやBGMに二次使用の制限があることを知らなかった
→Web用に作った動画をイベントで流したら、契約外利用とされ追加料金を請求された。
動画の再編集や切り抜きを無断で行ってしまった
→「自社のSNSで一部だけ切り取って投稿」したら、制作会社との契約違反となってしまった。
これらの問題を避けるには、契約前に必ず「権利関係の取り決め」を確認することが不可欠です。
特に以下の4点はチェックしましょう。
動画全体の著作権は誰に帰属するか(制作会社/発注元)
納品後の二次使用・再編集は自由にできるか
使用期間や媒体(Web/テレビ/展示会など)に制限があるか
BGM・ナレーション素材のライセンス契約内容
また、「撮影した生素材(ローデータ)」の扱いも重要です。 これらは納品対象に含まれないことが多く、別途料金が発生することもあります。
たとえば今後、動画を複数パターンに編集して展開したい場合、使用権の範囲を広く確保しておくと安心です。
後から「使えない」と分かっても手遅れです。権利関係は最初に確認・契約に明記しておきましょう。
▶︎4. 初めての動画制作依頼を成功させるために
4.1 目的・ターゲット・ゴールを事前に整理する
動画制作を成功させるには、依頼前に伝えたい内容の軸を明確にすることが大切です。とくに「目的・ターゲット・ゴール」の3点を整理するだけで、完成動画のクオリティと効果が大きく変わります。
こんなトラブルが起きやすくなります:
依頼時に「何を作りたいのか」が伝わらない
ターゲットと内容が合わず、効果が出ない
ゴールが不明確で成果を測れない
事前に以下をまとめておくのがおすすめです。
【目的】例:新商品の認知拡大、採用強化、サービス紹介
【ターゲット】例:20代求職者、既存顧客、初見のWeb訪問者
【ゴール】例:問い合わせ件数アップ、SNS拡散、応募数増加
この3点を共有するだけで、制作会社とのやり取りがぐっとスムーズになります。
4.2 参考動画や構成イメージを用意しておく
依頼時に「こんな動画にしたい」と伝えても、言葉だけではなかなかイメージが伝わりません。 参考動画や簡単な構成案を用意することで、制作会社との意思疎通がスムーズになります。
準備不足で起こりやすい問題:
雰囲気やトーンの誤解で仕上がりにズレが出る
完成後に「思ってたのと違う」と修正が増える
打ち合わせが長引き、スケジュールに遅れが出る
事前に準備しておきたいもの:
【参考動画】雰囲気・テンポ・構成などが近い映像
【構成メモ】全体の流れや伝えたいポイントを箇条書き
【演出イメージ】「明るい雰囲気」「誠実さ重視」など感覚的なキーワード
映像は言葉より直感的。視覚的に共有できる素材があると、完成イメージのズレを防げます。
4.3 社内調整と決裁ルートの確認を忘れずに
動画制作を外部に依頼する際、見落とされがちなのが社内の承認フローです。 制作会社とのやり取りが順調でも、社内での確認が滞ると全体の進行に影響が出ます。
こんなトラブルが起こりやすくなります:
仮構成の段階で「上層部からNG」が出て作り直し
社内チェックが遅れ、納期に間に合わなくなる
意見がバラバラで判断がつかない
事前に確認しておきたいポイント:
【決裁者】誰が最終的にOKを出すのか
【承認ステップ】構成案/撮影前/仮編集/納品前などの承認タイミング
【連絡方法】制作会社と社内メンバー間の情報共有ルート
社内での認識を揃えておけば、不要な手戻りやスケジュール遅延を避けられます。
▶︎5. 信頼できる動画制作会社を選ぶコツ
5.1 実績だけでなく対応力やヒアリング力も重要
動画制作会社を選ぶとき、多くの人が「制作実績」だけを見て判断しがちです。 しかし、本当に大事なのは「どれだけ丁寧に話を聞いてくれるか」という対応力です。
実績だけで判断すると起こりがちなミス:
スタイリッシュな動画ばかりで柔らかい雰囲気が苦手だった
一方的な提案ばかりでこちらの意図をくみ取ってもらえなかった
修正対応や相談へのレスポンスが遅く不安が残った
チェックすべきポイント:
【ヒアリングの深さ】質問内容が的確か、目的を理解しようとしているか
【コミュニケーション】連絡のスピードや説明の丁寧さ
【柔軟性】提案にバリエーションがあり、状況に応じて対応してくれるか
表面的な実績より、「一緒に作っていく姿勢」があるかどうかが成功のカギになります。
5.2 見積書の内訳でチェックすべきポイント
動画制作を依頼する際、見積書の「金額」だけで判断するのは危険です。 中身をしっかり確認しないと、後から「聞いてなかった」費用が発生することも。
よくある見落とし例:
撮影機材やナレーション料が別途費用だった
修正回数の上限を超えて追加料金が発生した
交通費やスタジオ使用料が後から加算された
見積書で確認すべき項目:
【企画・構成費】初期の打ち合わせや提案が含まれているか
【撮影・編集費】日数やスタッフ人数、作業範囲が明記されているか
【その他費用】ナレーション、BGM、使用権、交通費などの明細があるか
「何が含まれていて、何が含まれていないか」を細かく把握することで、トラブルを未然に防げます。
5.3 アフターサポートの有無も確認しよう
動画制作は納品で終わりではありません。 納品後のサポート体制が整っているかどうかで、運用のしやすさや長期的な活用度に大きな差が出ます。
アフターサポートがないと起こりがちな問題:
SNS用に短く編集し直したくても対応してもらえない
公開後にちょっとした修正が必要でも別料金で高くつく
ファイル形式の変換や再納品に時間がかかる
確認しておきたいポイント:
【軽微な修正】納品後にどこまで無料対応してもらえるか
【データ管理】素材の保管期間や再納品の可否
【追加編集】バージョン違い制作やカット編集に対応可能か
動画の活用はむしろ「公開してから」が本番。サポート体制も判断材料に入れておくと安心です。
▶︎6. 動画制作の依頼をスムーズに進めるためのまとめ
動画制作を依頼するうえで、準備や確認を怠ると後悔の残る仕上がりになってしまいます。 逆に、基本的な注意点を押さえておけば、初めてでも安心して依頼できます。
押さえておきたいポイントの総まとめ:
【目的・ゴールの明確化】何を伝えたいかを最初に定める
【依頼先とのすり合わせ】構成案や参考動画でイメージを共有
【社内調整】承認フローと関係者の役割を明確に
【予算・納期の管理】見積内容とスケジュールは事前確認
【アフターサポート】納品後も安心して使い続けられる体制か確認
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